2023年 この楽曲がすごかった マイベスト10
今年もやってまいりました。
本家関ジャムインスパイアのアレです。
また本家の放送までに間に合って良かった…
2022年の1位は「17/TOMOO」。
2022年 この楽曲がすごかった マイベスト10 - らすだいのデスブログ
2023年12月に仙台で行われた「TOMOO LIVE TOUR 2023-2024"TWO MOON"」に参加したのだが、やはり彼女の歌声、技術、グルーヴ感はホンモノ。弾き語りは特に彼女の音楽にかける想いを感じた。バラード・アップテンポ問わず魂を動かされる熱いライブで、本当に最高の時間だった。
今回の選考に先立って、TOMOOの「Super Ball」、フレデリックの「スパークルダンサー」、BE:FIRSTの「Mainstream」はいずれも良すぎて今年の上位を独占してしまう可能性があったため、好みが出過ぎるのを防ぐ目的で2022年にベスト10にランクインしたアーティストは殿堂入りとして除外している。
まずはマイベスト15位〜11位をサクッとご紹介。
15位
尿尿ザコシの劇場版ションちゃんベンちゃんのチンちゃんボーちゃんテーマソング/ハリウッドザコシショウ
ハリウッドザコシショウ2023年単独ライブのテーマソング。
もう一生ゴーストバスターズのテーマをまともに思い出せなくなってしまった。
14位
大宮ストレートパーマ/あべまえば
突如現れた謎の音頭。トランペットも自ら演奏。低予算で組まれたであろうMVと時折差し込まれる爆音のドラの音は何度も見たくなる不思議な魅力がある。
13位
KADODE/朝倉さや
民謡日本一の実力を持つ山形出身のシンガーソングライター。その類い稀なる声と疾走感あるサウンドの融合は鳥肌モノ。
12位
求めよ…運命の旅人算/BEYOOOOONDS
結成から今までの年表が流れてくるMVの演出はガチで感動する。その後の西田汐里(しおりん)の渾身のホイッスルボイスの破壊力は凄すぎるのでみんな一度は聞いて。
11位
役者犬のうた/SARD UNDERGROUND
ZARDのトリビュートバンド。実話を基にした賛否両論の歌詞と度重なる転調が曲に緊張感をもたらしている。令和のフォークソング。
…やっぱり30位ぐらいからじっくりやりたかったが時間の都合により割愛。
残念ながら選外となってしまった楽曲は
「ダーリン/須田景凪」
「まぶた/Vaundy」
「アイワナムチュー/asmi,すりぃ」
「名前は片思い/Indigo la End」
「LADY/米津玄師」
「だから一枚だけ盗んだ/SHO-SENSEI!!」
「強風オールバック(feat.歌愛ユキ)/Yukopi」
「凡人様/紫今」
「笑わせらぁ/Dannie May」
「審美眼/和ぬか」
「カイホウエクササイズ/あめんぼぷらす」
「脳内麻薬/RAY」
「fake face dance music/音田雅則」
「悲しみはバスに乗って/マカロニえんぴつ」
「Snake/ビッケブランカ」
「グッバイバイ/冨岡愛」
「DIGNITY/Ado」
「人マニア/原口沙輔」
「ゴロワーズを吸ったことがあるかい/森山良子」
「Gordon Kill the Thomas/ピーナッツくん」
「バンビーナ・バンビーノ/宮本佳林」
(だいたいリリース日順)
もうどれも1曲1曲語りたいぐらい良かった…
ここからが本番トップ10のご紹介です
10位
GOOD TO GO/39-MAN
リリース日:2023/06/30
もうこれ令和のジャパレゲの星だ。
誰もどこかで一度は聴いたことがあるだろうベンチャーズのパイプラインをベースにした一曲。オケ単体のノリの良さはもとより、それに合わせた言葉たちとリズム感抜群のフック(サビ)は問答無用で引き込まれる。
なんとこの貫禄でまだ20歳ちょい。凄すぎるよ。
9位
ネクタリン/てれび戦士
リリース日:2023/07/12
※NHKだからか動画埋め込み不可。
「子供だからできない」なんてことはない。
作詞作曲はマカロニえんぴつのはっとり。
後にアルバムでセルフカバーをしている。
子供たちのまっすぐな歌声、前向きだけれど意味深な歌詞、m7が要所で差し込まれている音作りなどはNHKということもありどこかヨネケンのパプリカを感じさせる。
踊っている子供たちはかわいいが、後ろで踊っているティモンディの2人が無機質すぎて怖い。
8位
襲撃/ドレスコーズ
リリース日:2023/08/30
このMVを見終わった時、あなたの情緒はメチャクチャになる。
文字通り己の脳に襲撃を受けた一曲。
生々しさを感じるギラギラしたギターの音に乗せた志磨遼平の歌声、二元的に繰り広げられる互いの物語、終盤に出る題字やメッセージ、何から何まで"生"を感じる。
「最低なともだち」「少年セゾン」に次ぎ、丸々一本の映画を見たような充足感に包まれた。
7位
奇縁ロマンス/ナナヲアカリ
リリース日:2023/05/10
すいませんアニメ見てないです。
2023年に聞いた数少ないアニタイ。
アニメは見てないホントごめん。いつか見る。
歌い出しから「あぁ!和ぬかだ!」と感じる音の作り。コテコテのペンタトニックスケールが江戸前の雰囲気とマッチしており、これぞ和ぬからしいという仕上がりになっている。
BS11のAnison Daysで森口博子お姉さんが披露したカバーがあまりにも良すぎた。フル尺だったし。
アニメ見てたらもっと感情移入できたんだろうな…今年こそは。
6位
ハオハオわんだーらんど!/のらりくらり
リリース日:2023/11/02
なァ……こんなことってさァ……
12月、どうしても黄色担当の藤吉ひなちゃんを一目拝みたくなり、仙台まで対バン式のライブを観に行く。
それはそれはもうちっちゃくて可愛かった…なのにステージは凄くパワフル。透き通った歌声もめっちゃ好き。ハオハオわんだーらんど楽しすぎて脳ちぎれるかと思った。特典会もマジ可愛くて最高だった。「もう俺ずっと藤吉ひなちゃんを推していく……一生……心から誓う……!!」と決めた矢先、年が明けてすぐに、ひなちゃんのグループ卒業が発表された。
そんなことあるかよ……!!!そんなことが……!!!
この一連の流れを長編ブログに書きたかったのだが忙しすぎて割愛。ハァ。
5位
リリース日:2023/01/18
ショート全盛のこの時代に1分10秒も間奏に使う漢気。
「猫」「沈丁花」で一躍有名になったグループだが、一度DISH//の原点に回帰したような新井弘毅氏作曲のダンスロックにオリエンタルな風味がプラスされた一曲。
特筆すべきは1分10秒の長い間奏。
MVの雰囲気よろしく、その間奏中にはYMOの「東風」をオマージュしたであろうフレーズが流れるのだ。
聞く人が聞けばこれはまさしく東風。
あろうことかこの曲がリリースされる1週間前に高橋幸宏氏が急逝。もちろん直接的には関係していないのだろうが、そういうのも相まって勝手に個人的に感極まるものがあった。
4位
HEARTRIS/NiziU
リリース日:2023/10/30
NiziUによる「逆輸入の逆襲」が今始まる。
縄跳びダンスで日本を席巻したNiziUがついに韓国デビュー。JYPエンターテイメントに所属しながら、韓国でのデビューまでは長い道のりだった。
そんな韓国デビューのリード曲となるのがこのHEARTRIS。ハートとテトリスの造語のようだ。
ピコピコサウンドに隠れがちだが、裏で暴れまくっているベースラインが異常。聴けば聴くほどベースの沼にハマる。なんだこれ。
それ以上に、難解ながら一糸乱れない振り付け、RIKUやMIIHI、NINAの歌うま高音組が後半の盛り上がりを際立たせている。
4年連続紅白出場を決め(2023年も縄跳びだったのは謎やろ)、勢いに乗るNiziUだが、韓国ではまだまだこれからが勝負。そんな9人の船出を心から応援したい。
3位
Mr.Sonic/QUBIT
リリース日:2023/11/22
全てにおいて前衛。ハイパーミュージックをご体感ください。
ヨネケンとの「打上花火」や岡ちゃんとの「ステップアップLOVE」で一躍その名を世に広めたDAOKO(現:Daoko)をボーカルとして据え、相対性理論の永井聖一氏らを擁した5人組バンド。
世代もジャンルも違う5人組とありつつも、アルバム「9BIT」では5人の個性が収録曲それぞれにいかんなく発揮されている。
この「Mr.Sonic」のMVは全編にAIイラストを使用した目まぐるしい映像。マクロスやダーティペア、ジブリなどから学習したのであろうイラスト達はコメント欄では「AIを使うなんてがっかりした」と賛否両論が繰り広げられている。クリエイティブな面で見れば、まだまだそういった批判は受ける時代だと思うが、現代のアーティストシーンに一石を投じた並々ならぬ挑戦的な意識が伺える。
Daokoの歌声とバンドサウンドがあまりにもマッチしすぎており、今までの打ち込みにはない魅力が最大限に引き出されている。ケロケロ盛り盛りなエフェクトもどんどんかけて欲しい。
これからの展開が非常に楽しみなグループとなっている。ぜひ一度ライブに行ってみたい。
2位
貴方の恋人になりたい/チョーキューメイ
MVリリース日:2023/06/02
(アルバム:するどいささくれ:2022/06/01)
2023年最大の個人的バイラルヒット。2022年に見つけられなかったことを強く恥じる。
2020年5月にリリースされた新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」は、SNSの影響により3年越しに大ヒット。年末の歌番組は引っ張りだこだった。
どんな曲がSNSバズり=バイラルヒットを起こすか分からないこの時代、最も心を揺さぶられたのがこの曲。
チョーキューメイは2020年結成の4ピースバンド。全ての作詞作曲をボーカル・麗が担当している。今年「貴方の恋人になりたい」を聴いて心臓をえぐられてから、結成からこれまでリリースされた全ての曲を聴いた、全て。
そうして、2022/06/24にリリースされたおやすみパパママに辿り着く。
これが一番凄かった。マジで凄い。
ボーカル・麗の歌唱力、表現力に加え、狂気性さえ感じさせる作詞、叙情的なコードと構成の作曲まで担当していると考えると、その凄まじい音楽性に驚嘆せざるを得ない。令和の中島みゆきかと思った。
このアーティストを2022年中に見つけられなかったのはホンマ恥です。恥しか送っていない生涯。最悪やホンマ。
1位
ピンクブルー/緑黄色社会
リリース日:2023/05/17
グループ4枚目となるフルアルバム「pink blue」のリード曲。「花になって」や「サマータイムシンデレラ」、「ミチヲユケ」「陽はまた昇るから」などのスマッシュヒットを量産した2022年〜2023年の緑黄色社会だったが、この曲は際立って挑戦的な一曲だったと思える。
「緑黄色社会であって、緑黄色社会ではない」、漠然とした変化がこの曲にはあると感じた。
開始数秒、a-haの「Take On Me」かと思うほど80年代のシンセポップを彷彿とさせるイントロで心をグッと掴まれる。ギターサウンドもMOON CHILDやsurfaceのような平成初期のロックを感じさせる。だけどどこか新しい、ここら辺の絶妙な混ぜ具合が上手すぎる。
「ブルーなんだけれどもピンクを混ぜたらその程度のブルーだったんだよね」という絶妙な感情の描写に感動した。それをものの見事に楽曲に落とし込んでいて、「ブルーでありながらピンク」というある種両極端である2つの色を曲調に反映されている。なかなか出来ないって。
詞曲ともに長屋晴子のカリスマ性にただただ驚かされるばかりである。
嫌なことがあっても、なんだ大したことないじゃんと思えるような、すごく前向きになれる一曲。
今までのヒット曲にはない、「新しい緑黄色社会らしさ」がバチバチに伝わってきた。こんなのをまだ隠し持っているグループヤバ過ぎる。
これは全くの余談、ピンクブルーを初めて聞いた時に感じたコード進行やアンニュイな雰囲気は、ロックバンド・KEYTALKの「MURASAKI」を初めて聞いた時の衝撃と似ている。
ピンクとブルー混ぜたらMURASAKIだよな…という何か運命めいたものを感じてしまった。これは勝手な解釈なので皆目見当違い。
という感じで、2023年は緑黄色社会の「ピンクブルー」が最も心を揺さぶられた一曲となった。
やはり2023年はSNS上がりの楽曲が世間を賑わせていたように感じる。なので選考もそちらに偏りがちになってしまったが、結局バズる曲はバズるべくしてバズっているのだという話に落ち着いた。だって良いんだもの。
しかし再生回数が4,5ケタの楽曲ほど刺さる曲が存在するのも事実。こういうのは後から出てくるから困るんだ。
2024年もいっぱい音楽聴こうね
おわり